うなぎのせいろ蒸し
柳川の名物郷土料理「うなぎのせいろ蒸しとは?」
「水郷柳川」は、古くから天然うなぎの名産地として広く知られており、1681年に名物「うなぎのせいろ蒸し」が誕生しました。
老舗店の初代主人が関東でうなぎの蒲焼きを知り、柳川に戻った後に「せいろ蒸し」の調理法を考案。皮が堅いうなぎをより柔らかく、そしてホカホカの状態で提供したいとの想いから生まれました。
うなぎの捌き方も武士が多く暮らす城下町ならではで、うなぎを捌くのは必ず背中から。お腹を開くのは「切腹」を意味するとして好まれなかったことから、背中から開く“背開き(背割り)”になったことが理由です。背開きすることで脂が乗っているお腹が中央にくるため、余計な脂が落ちてさっぱりするのが特徴です。
調理方法は、うなぎの旨味をタレに移しながらじっくりと焼いていき蒲焼にします。そこから、ご飯にタレをかけて馴染ませるために1度蒸し、蒲焼にしたうなぎをご飯の上に乗せて再度蒸す料理で、2度蒸す事で外はパリッと中はよりふっくらしたうなぎとご飯を提供することができます。
柳川では永く「うなぎのせいろ蒸し」が愛されており、「川下り」で観光地として有名になった柳川の大人気グルメとして、年間150万匹ものうなぎが食べられています。現在は柳川でうなぎが獲れなくなったため、鹿児島・宮崎産の養殖ウナギを使用。市内には約30店舗のうなぎ屋が点在し、店舗ごとに異なる焼き具合や受け継がれたタレでそれぞれの味を提供しています。
Last-modified: 2024-05-27 (月) 16:09:31